
岸信千代氏とは一体誰?

安倍元総理の国葬に参列する岸信千代氏
先日、岸田総理の秘書官に就任し、批判の中厳しい船出となっている岸田翔太郎氏ですが、実は安倍元総理の甥である『岸信千代氏』と慶應大で同級生だったそうです。
岸信千代氏の名前を初めて聞く方のために調べてみました。
岸信千代(きしのぶちよ)氏は、自民党議員で現在内角総理大臣補佐官の岸信夫氏の長男であり、安倍元総理の甥にあたります。(信夫氏は安倍元総理の弟で、生まれてまもない頃、母親洋子さんの兄のところへ養子にいったため、岸姓になっています。)
年齢は、岸田翔太郎氏と同じ31歳。慶應義塾大学商学部を卒業後は、フジテレビに入社し2020年に退社し、父信夫氏の秘書官になっています。
ゴッドマザー洋子さんの執念

安倍元総理が亡くなった翌日、後援会幹部の元に、安倍元総理の母親である洋子さんから一本の電話が入ったといいます。
その内容は「もう晋三はいないのだから明日から信千代の選挙戦が始まると思ってやりなさい」というものだったようです。
実は安倍元総理には兄の寛信氏がいて、洋子さんは以前、その寛信氏の長男である寛人氏を後継者にと考えていたこともあったようですが、本人が固辞したため、信千代氏を後継者にと考えた様です。
とにかく、洋子さんは父岸信介氏の政治思想と遺志をなんとか引き継いでいかなければと必死なようですね。
ただ、最近はとくに時代の空気も急速に変化しており、既得利権を保持し続ける世襲制には批判の声が高まっています。
洋子さんはこうした世襲批判についても反論しています。
よく、政治家の世襲について批判的におっしゃる方もありますが、子供が本当に国政の場で働くつもりでいますのなら、全く関係のない方よりも、親を見て育っているのですから、ふさわしいと私は思います。「後継者」というのではなく、国会議員としてふさわしいかどうかは、有権者の方に決めていただくのですから、世襲というだけで単純に批判はできないのではないかと思います。> (毎日新聞 1994年8月7日掲載
世襲議員は今後生き残れる?
政治家になるためには、講演会、知名度、資金が必要なので、それらを親から引き継げる2世はその時点で優遇されています。一般の人が政治家をを目指すには高すぎるハードルなのですね。
現に世襲の国会議員は30%超え、首相にいたっては70%超えです。地方議員も同じ感じでしょう。
『権力は腐る』という、有名な英国のジョン・アクトンの言葉がありますが、やはり歴史に明らかですよね。
岸田翔太郎氏、岸信千代氏を始め、2世、3世たちの世襲政治はかならずしも安泰というわけではなさそうです。